949声 祭りの気配

2010年08月06日

今日、上野村を訪れた。
日盛りの中、川縁に車を停めて、カメラを携えて沢へ降りる。
河原には、沢山の赤蜻蛉が、鋭角的に飛翔していた。
この虫たちが風に煽られる度、羽に反射した陽射しが、空に輝きを添える。
その光景をカメラに納めようと、数枚シャッターを切ったが、
デジカメの画面には、夏の川面が輝いているだけだった。
結局、秋の気配を映せず仕舞いで帰って来た。
高崎市内まで帰って来ると、中心市街地は、明日明後日に渡って開催される、
「第36回高崎まつり」の為、街全体が蠕動していた。
今年は、総勢38台の山車による町中巡行が、見所らしい。
前年までは、およそ半分しか山車が出ていなかったとは、
高崎市内に在る大衆食堂に居た、おやっさん談による。
街場の方では、秋の気配など微塵も感じられない。
8月第1週の週末。
と言えば、日本全国津々浦々で、祭りや花火大会が開催されるのだろう。
犬も歩けば棒に当たる式に、この時期、何処へ行っても、渋滞は必死である。
私は明日、「地蔵峠とカンカン帽のよなよな狂い咲き」で、
桐生は「八木節祭り」に行く予定である。
しかし当日は、街全体が「狂い咲き」の状態なので、
私たちがいくら狂い咲いたところで、さして違和感は無い筈である。
今宵、窓から吹き入る風は、涼やかで、私の住んでいる高崎と前橋市の境目に在る町は、
非常に穏やかである。
今宵も、20kmと離れていない桐生市街で、狂乱の八木節祭りが開催されているとは、
ゆめゆめ想像し得ない。