961声 街の中の存在 前編

2010年08月18日

最近、新聞やテレビ報道などで見るに、
「所在確認の出来ない高齢者の方々」ってのが、多く居る。
と言う事が、各自治体で露見している。
小さい自治体。
つまり田舎の方では、百歳以上の長寿者の存在と言うのが、
地域で比較的知られている為、確認に困らない。
問題は、都市部。
団地や新興住宅が造成されている、ニュータウンの様な地域に至っては、
長寿者の存在確認が非常に困難になっている。
地域の繋がりが希薄。
住民の入れ替わりも激しい。
等の現状に、近年の個人情報保護の観点から、
自治体の側も立ち入った調査をせずにいる事が、
今回の問題に拍車をかけている。
ってな状況だと、報道で知った。
確かに、私も東京に住んでいる時分などは、
自宅マンションの隣部屋に、どんな人が住んでいるかなど、知らなかった。
むしろ、「知らない」状況を積極的に作ってさえいた。
勿論、他者との無用な摩擦を避ける為でもあるし、賃貸なので、
「仮住まい」としての、薄い近所付き合い、と言う心持でいた。
社会的に個人情報の在り方が問われ始めていた時代だったので、
玄関に表札さえかけていない住民も、少なからず居た。
引っ越しの挨拶などの風習は無いし、回覧版も、地域活動も無い。
マンション一階の玄関には、鍵付きのドアが付いており、
住民ないしは、住民の知人くらいの人の行き来しかないので、
その雰囲気は昼夜共に閑散としている。
しかし、私は買い物と風呂だけに至っては、
近所の商店街にある銭湯や商店を利用していたので、
そこでは、否、むしろそこのみで、近所付き合いをしていた。
丁度時間となりまして、この続きはまた明日。