4207声 酒と脳

2019年05月23日

朝からランニング。5時代と、6時代と、7時代と、土手にいる人間が違う。遅くなるとともにだんだん若くなる。5時代に歩いている人は、早起きなのにどこか暗い感じがある。丸3日酒を飲まなかった。それでわかったことがある。酒を常飲しているときと酒が抜けているときは、脳が違う。体調が違うのかと思っていたがそうではない。脳が開いている感じ、というか、酒が身体に滞留しているときの閉じている感じはよくわかるので、飲んでいないときは明らかに脳が、パカッと開いている感覚がある。脳は、たとえば肉体疲労でも閉じるし、ストレスでも閉じる。逆説的だが、酒はそれを強制的に開いてくれる作用がある。ところが、開いたら開いたぶんだけ閉じるのもまた道理で、飲めば飲むほど閉じたままの脳になる、ということではないか。この1ヶ月位ジョギングをしていて、走ったあと、自分の写真を撮っている。それは体型の変化を知りたいからであったけれど、それよりも面白いのは、表情、とくに目つきが日々違うということである。可能な限り同じ目つきで撮っているが、身体が重いとき、体調が良くないときは目が死んでいる。それはつまり脳が閉じた状態のとき。脳が開いているときは、表情が生きている。酒を飲むことを、エネルギーの前借りと言ったのはまきちゃんだが、酒を飲むことは、脳的開放の前借りだったと、酒を飲み始めてから30年も経って、やっとわかった。酒を飲み続けてきた人間にとっての40代というのは、脳的開放の返済を迫られるときなのかもしれない。それにしても不思議なのは、脳が開放されているときは夢がおもしろい。創造力がある。あと、散らかったものを片付けようという気になる。何より恐怖心が少ない。