4257声 BLUE GIANT

2019年07月12日

という題名の漫画が熱い。ジャスを題材にした漫画で、日本編はすでに完結し、主人公の大が海外に渡り一癖ある仲間たちとツアーを回る海外編が連載されている。漫画だから音は聞こえない。ジャズ通ならどんな曲かは脳内に流れるのだろうが、僕はスタンダードなナンバーもほぼ知らない。のに、なぜここまで心を打つのか。もちろん、物語の運び方の良さ、演奏シーンでの迫力ある演者の表情、聴衆の表情など、技術的な巧みさはある。けれどもしかしたら、音が聞こえないからこそ、そこに流れているであろう音の広がりが脳内に限りなく広がるのではないか、と仮定してみる。あながち間違いではなさそうだ。

 

ないからこそ、ある以上になるものがある。何もそうだとは言わないが、大事なことである気がする。