寅さんみたく、朗々と口上を述べて啖呵売出来れば、
少しは本だって売れるのだろう。
しかし、私などが、つっかえつっかえどもりながら、
口上を申し述べたところで、販売が促進されるわきゃない。
ともかく、本の売り子となるべく、これから「銭湯ナイト」へ行くところである。
考えてみれば、自費出版と言えど、製作から販売までをこなしている作者は、
稀有ではなかろうか。
書店を回って在庫の確認。
請求書の発行から集金まで、1から10まで、作者の手を離れる事が無い。
そこで、素人商売人の私は、在庫管理及び集金回収が、
ままなっていないと言う状況。
これを言えば身も蓋もないが、いくら手広く売っても、
赤字を補填するばかり。
つまり、利益などは毛頭出ない。
自分で、「それでいい」ってんだから、それでいいのである。
「手間」
と言えば、確かに手間が掛かり過ぎだが、
自ら望んで取り組んでいる節もあるので、愚痴は言えない。
回想の中で、印象的な言葉がある。
それは、発売日に、本を初めて店頭に置かせて頂いた、書店の店長の言葉。
「マーケットをつかむ事が大事ですよ」
確かに、と今改めて思っている。
本の性質上、万人が購買するようなものではない。
だからこそ、マーケットをつかむ事が、とても大事なのだ。
それは分かっていつつも、やはり、商売ってのは一筋縄ではいかない。
これから行く「銭湯ナイト」などは、絶好のマーケットになるのでは、と踏んでいる。
しかし、素人商売人の私のやる事なので、過度の期待は出来ない。
とまれ、群馬の銭湯を紹介するのは元より、
「群馬に一度お越しやす」
ってな、お国自慢調の郷土紹介、と言う心持で臨もう。
随分と、ねじ曲がった紹介ではあるが。
【天候】
終日、薄曇り。
雲間から日が射し、前日の雨と相まって、甚だ蒸し暑し。
半袖の人も、チラホラ(東京都心部)