4263声 むしろとパピコ

2019年07月18日

今月行われる映画の撮影で使うかもしれないということで、「むしろ」を大量にお借りした。草で編まれたそれは、過去には敷物や日よけとして使われていた。そういうものに詳しい元地域おこし協力隊の古川葉子さんや丸伊製材のお母さんは、これは○○で編んであって、これは○○で編んであるね、とすぐに判別できるようだが(藁や菅じゃなかった気がする)、僕が見ても違いはわからない。

 

ここ丸伊製材は、すでに製材業としての仕事は畳んでおり、けれど職人だったお父さんは今でも屋号付きのはっぴを粋に着こなしたりして、過去には中之条ビエンナーレの会場としても使われた。家主のご夫婦の人徳が厚く、今もビエンナーレ作家たちはご夫婦を慕い時たまここに集まっている。

 

「ほら、疲れたでしょ」と丸伊のお母さんがパピコを持ってきてくれた。それをチューチュー吸いながら、皆が楽しそうに話すのをぼんやりと眺めていた。