4298声 3年

2020年01月30日

朝から仕込み。通算150回目の仕込みは、今日で醸造をスタートしてからちょうど丸3年という、キリのいい日となった。今日の仕込みはふきのとうのビール。3年前と同じレシピで仕込んだ。どのくらい腕が上がったか見てみたくて。この3年間は、長かった。何がわからないかを少しずつわかっていく期間だった。何がわからないのかすらわからないのに、ビールは作らなければならない。こんな恐ろしいことはない。必死に探した。ようやく3年たって、落ち着いて仕込みをできるようになった。何もわからなかった時を忘れちゃいけないなと思う。でも忘れるんだけどね。ヨーロッパの旅のあの孤独感も、すでになかなか思い出せないんだから。忘れないで心に刻むことも大事かもしれないが、同時に、わかってきたことで得た安心をエネルギーに変えていく、という気の引き締め方もある。おいしいビールが作りたい。