4409声 格付チェック

2020年05月20日

昨夜は飲みすぎてしまい、今日はほとんど使い物にならず。昨日いち蔵へ行ったら、テレビで芸能人がワインや音楽の格付をする番組をやっていた。バイオリンの音色を当てる問題で、片や国際的に活躍するプロが、18億円のバイオリンで演奏する。片や音大1年生が、100万円のバイオリンで演奏する。これが皆、当たらない。ほとんどの芸能人が大学生の演奏に票を入れる。音程のずれない、逸脱のないリズム、音に心地よさを感じるからか。不可ではない可なもの、という基準がおそらく各々にあって、そもそも日常は、不可ではない可なものだらけ、である。何かの基準に対して厳しく掘り下げていることなんて仕事と趣味くらい、かもしれなければ、あとのことは、自分から遠ければ遠いほど安定していることにいいという判断をしがちになる。そうしたら、ワインの味もバイオリンの音も、わからなくなるだろう。言い方を変えれば、だいたいのことはどうだっていい、ということでもある。思考停止の始まり、だけれども、同調力が増す理由はこんなところにもあった。考えなくちゃいけないのは、うっかりその同調が気になりすぎてしまい掘り下げることをやめてしまう、ということがたくさん起こる、ということである。それを避けられるとしたら、バイオリニストの卓越した技術や、ストラディバリウスの音をわからなくなるのは嫌だ、と思い続けるしかない。最も大切なのは、わかりたい自分、わかっている自分のままでいいと、自分で自分を認めてやることである。