4463声 分福茶釜のガラス窓

2020年07月13日

君は、赤城温泉御宿総本山を知っているか?裾野が長い赤城山をずずずーっと登り、細く曲がりくねった先にある温泉宿だ。

 

アーツ前橋「表現の生態系」展において、中村裕太さんと軸原ヨウスケさんが「群馬における民芸の生態系」という内容の展示を行った。その際に赤城温泉御宿総本山のオーナーもゲストで来ていて、赤城温泉御宿総本山にはオーナーが集めた国内外の民芸や骨董が所狭しと並んでいるという話になった。同展覧会に出展していた写真家の糸井潤さんに誘ってもらい、県内宿泊5,000円引きを利用して赤城温泉御宿総本山に泊まってみた。

 

アジアンなもの、キリスト系なもの、和物、絵画、現代美術・・実際目で見る館内の様子はカオスだった。けれど、オーナーの目に適ったもの、というフィルターを通すことによって、自然な一体感を醸していた。なんなんだこの宿は・・

 

僕らが泊まった部屋のトイレのドアには、外の光を通すと分福茶釜の漫画的な物語が現れるガラス板がはめられていた。こんなドアは売っていないと思うから、作ったのだろう。いつの時代に作られたものかはわからないが、とても味があった。