4606声 家族と暮らすor暮らさない

2020年11月29日

僕は実家に暮らしている。母親と姉と3人暮らしである。この歳でこの状況が長く続くと(しかも結婚のけの字も見えないと)今更県外で暮らす(家族と離れる)という選択肢は考えなくなってくる。

 

僕の姉は軽度の障害をもっていて、外での仕事はハードルが高いのでしばらく内職を続けていたが、その洋装工場がなくなってからはずっと家事を手伝う程度だった。けれど今年、運が良いことにとても親切な作業場とつながることができた。現在も内職に変わりはないのだが、コーヒーを入れたあとに残る通常は捨てる挽かれた豆を使った消臭剤や、カラフルな色紙を使った飾りなどの作ったものは(姉は昔から手先が器用で几帳面)、中之条駅の売店やつむじで販売されている。気になるのかその売り場を見に行くこともあって、売れていたりするととても嬉しそうだ。

 

その作業場のおきまりとして、月に一度の給料日には作業場に行って直接受け取るというものがある。毎月僕が姉を乗せていくのだが、先日のその日のこと。職員さんが「このお給料は何に使うの?」と姉に聞いた。姉は、僕の顔をちょっと見た後に

 

「弟の誕生日が近くて、パンツがボロボロなので、買ってあげようと思っています」と言った。

 

僕は実家に暮らしている。母親と姉と3人暮らしである。