今日、運転中に思わず、珈琲を吹き出してしまった。
原因はラジオニュース。
そのあらすじはこう、である。
その舞台は、兵庫県は尼崎市に在る、24時間営業のスーパー銭湯。
そこに居残っていた男が、今日、兵庫県警尼崎東署に逮捕されたのである。
なんと、宿泊料金などを清算しないまま、およそ2ヵ月間も寝泊まりしていたとの事。
その期間は54日間。
代金はしめて、15万8千円。
奴さん曰く、「お金がなく、行くところもなかった」。
このスーパー銭湯は、チェックアウト時に宿泊料金等を清算する仕組み。
奴さん、一度もチェックアウトしなかったので、居残りに成功したのだ。
群馬県の日帰り温泉施設にも良くある様な、
バングルの番号で管理しているシステムではなかろうか。
このスーパー銭湯は、基本的には年中無休なのだが、
半年に1度の定期点検を実施している。
それが逮捕となった日で、前日に利用客全てに退店を促す放送を入れた事を機に、
自首したというのが、事の顛末である。
このスーパー銭湯の従業員の方々も、
「この人毎日来てるなぁ」
などと、思っていたのだろうか。
奴さん、食事は自動販売機のカップ麺を食べていたってくらいだから、
店員の目を憚って暮らしていたのだろう。
それにしても、被害に遭ったスーパー銭湯には申し訳ないが、滑稽な事件である。
このニュースを聞いて、直ぐに結び付いたのが、古典落語の「居残り佐平次」。
佐平次の場合は、品川の遊郭に堂々と居残って、毎晩客の座敷に上がり込み、
客から指名が来るほどの働きっぷりを見せて、勘定をチャラにしてしまう。
報道を見るに、奴さんはどうやら違う様子である。
おとなしく自首するくらいだから、根は真面目な人なのだろう。
「詐欺」なのだろうが、この手の施設の多発している「窃盗」の類よりも、
よっぽど邪念が少なく思える。
【天候】
終日、雲が多くも秋晴れの一日。
朝晩、そぞろ寒く感じるようになってきた。