1026声 現代の胃弱

2010年10月22日

高齢者。
などと言うと気分を悪くされるかも知れないが、所謂、高齢者の人たちである。
その言葉のイメージとは似つかわしくない人たちが、私の周りには、居る。
また、そう言う人たち話を、良く聞く。

前橋市街から、チョイト自転車を漕いで、伊香保温泉まで行ってしまう60代後半。
若者とは一線を画す、瑞々しい感性で、「恋」の句を幾つも詠んでいる、80代前半。
医者の言う事など一切聞かず、酒のつまみには、ステーキやハンバーグを、
バクバク食べている、90代後半。

その人たちに共通している事。
それは、「内臓の強さ」である。
内臓、とくに消化器系統が丈夫にできている。
食欲の減退も無く、胃もたれもしない。
酒に強くて、食への好奇心が人一倍強い。
そして、若干、血圧が高そうでもある。

酒のつまみにステーキやハンバーグ。
かろうじて20代後半の私だが、そりゃ無理だ。
いや、私でなくとも、現代の若者は「草食系」なんて言われている世代。
未来を担う世代は、もれなく胃弱なのである。
近年、うつ病の罹患者が全年齢層で増加し、
現代病として一般化している、現代社会。
何か、「胃弱」と密接な関係があるような気がしてならない。

【天候】
終日、小雨交じりの曇天。
虫の声も細くなり、晩秋に移りゐたる気配。