5301声 古暦

2022年12月13日

午前、時雨るる。昼過ぎ晴。中庭の濡れた石畳が、日に照らされ青緑色に美しく輝いていた。短日のせわしなく暮れていく、時雨心地の一日の、つかのまの輝きだ。中庭にある名もよく分からない草木たちも時雨の色の装いで、青緑に輝く石畳に寄り添う。職場の中庭にある草木で、かろうじて石蕗だけは名前がわかるのだが、そろそろ花もおわりの時期で、ついこの間まで十四五本も伸びていた石蕗の花たちはすっかり枯草の仲間と化している。

気がつけば12月も半ばで、令和4年も残り二週間余り。この時期は、手帳が新旧の二冊になる。新しい手帳に書き入れる予定もちらほら出てきた。

一年使い馴染んできた手帳もあと少しで古暦となる。しかし、新旧の手帳を同時に使っていると旧のほうはすでに古暦の貫禄。まだ使っている手帳だが、もう古暦の句詠んでもいい気がする。