5503声 タコ焼きの舟にのってソースの海へ出航したい

2023年07月03日

今日は、午前中は事務所で仕事をして、午後は高崎の「VIENTO ARTS GALLERY」で今日まで行われていた森健太郎さんの展示を見に行った。VIENTO~は中之条ビエンナーレディレクターの山重徹夫さんがキュレーションしている小さめな美術展示場で、森さんは中之条ビエンナーレにも出展しつつ、現在は福島県葛尾村に長期滞在し、アートを使った村の活性化の指揮をとっている。その葛尾村のアート活動には知人が多く関わっており、映像編集の仕事として僕も関わるようになった。森さんには会ったことがなかったのでその挨拶も兼ねていた。

森さんの展示「Lemon, Candy, Motorcycle, Battery」は、ドイツの作家ヨーゼフ・ボイスがより良い世界の象徴として取り上げたというレモン電池などからイメージを膨らませ、今世を騒がしているAI技術も取り入れながら、僕等が住むこの世界とは軸のズレた、けれど100%のフィクションとも片付けにくい独自の作品群が展示されていた。森さん自身は、社会問題に物申すというよりは大きな見かけのわりにとても温和な方のようだったが、今時期福島を拠点としているというだけでも芯には熱いものを持った方なのかもしれない。

その足で近くの本屋へ行き、先日前橋シネマハウスで観た映画『ロスト・ケア』の原作小説を買った。映画の方は、僕が関わる伊参スタジオ映画祭で長年シナリオ審査員を務めていただいている龍居由佳里さんが脚本に関わっており、その関係で観たのだが、原作小説との違いが気になって購入した。というか、確固たる小説を映画のために脚本としてリライトする仕事って、並々ならぬ大変そうな仕事だなと思ったりする。

トイレを済ませると、本屋脇の廊下に子どもたちの願い事が書かれた短冊をわさわさとつけた竹飾りが飾ってあった。その短冊の1枚の願いの転載で今日を締めたい。大きく言えば、僕もそんな風に生きたいと思っている。

「ちょっとのお金が欲しい インスピレーションをより与え合える仲間もいるともっといい タコ焼きの舟にのってソースの海へ出航したいLOVE⭐︎」