1059声 本力

2010年11月24日

つい先日、自書を置かせてもらっている書店へ、在庫確認に行った。
と言っても、フラリと書店へ行って、平積みされている本を、
遠くから眺めるだけなのだが。

確認するまでも無く、一向に売れている気配が無かった。
しかし、私の載っている新聞記事のPOPを、本の直ぐ前に飾ってもらっている。
その様に、陳列環境は厚遇されているので、
ひとえに、私の本が世間の関心を引かないのだろう。

肩を落として、帰ろうとした時、ふと目に止まった、セール品のワゴン。
郷土出版や郷土ゆかりの書籍が、並んでいた。
見ると、いやはやこれがなかなかどうして。
掘り出し物が多数、ある。

結局、3冊程、ハードカバーの本を購入して来た。
どこをどう流れて来たか、どれも、筋金入りの新古本である。
その本を、今夜から順に読み始めようと思っている。
読んで本をあれこれ述べるのが、定石だろうが、
読んでない本の方が、想像が膨らんでいるので、読む直前が一番楽しい。

因みに今夜は、
「山村暮鳥 生涯と作品」(崙書房)平輪光三(著)を、読むつもり。
「山村暮鳥」と言う人物は、詩人である。
私の出身地である町は、この人の出身地でもあり、
私が卒業した小学校の代用教員だった事もある。
実際、小学校の校歌には、
「暮鳥の心だきしめて」と言う言葉が、歌詞が入っている。
つまり、「山村暮鳥」は、偉大なる同郷の詩人なのである。

「風景 純銀もざいく」のあの有名な、「いちめんのなのはな」の詩を、
小学校で習ったと言う人も、多いだろう。
今から、頁を開くのが楽しみでならない。
一冊の本が、私の生活に彩りを添え、こんなにもわくわくさせるのだから、
本の力には、恐れ入る。

【天候】
終日、雲の多い冬晴れの一日。
風吹いて寒し。