1083声 伝統の伝統たる価値

2010年12月18日

今日は、高崎市の「浅草湯」へ行って来た。
と、言っても、入浴ではなく、取材を受けた。

浅草湯は、何度も伺った事がある、大好きな銭湯。
小一時間ほど、ご主人と歓談させて頂いて、
貴重な話が多数、伺えた。
浅草湯の創業は大正10年だが、それ以前から、
別の屋号で銭湯業を営んでいた事。
脱衣場にある大きくて立派な鏡は、英国製で、戦時中は、
ご主人自ら疎開に出していた事など。
戦前の話が、一月前の話の如く、飛び出してくる。
これもやはり、伝統ある銭湯ならではの事。
現在の高崎市街地で、戦前の高崎を語れる現役の商売人が、
果たして今、幾人いるだろうか。
そんな事を思いつつ、ご主人の話に耳を傾けていた。
そして、改めて、市井における伝統の伝統たる価値を認識した。

しかし、カメラを前にして、どうも拙い表情しか作れなかったな。
と、若干後悔しつつ、女将さんに貰ったチョコレートと瓶牛乳で、
一杯やっている。

【天候】
終日、穏やかな冬晴れの一日。