1189声 生活の現像

2011年04月03日

「一日一歩、三日で三歩、三歩進んで二歩下がる」
ってな歌の文句ではないが、そのくらい、
腰を据えて取り組まないといけない。
そう感じているのが、私の句業である。

生活の中で俳句を作る時。
その句作の状況は、大きく二つに別れる。
季題が現像か、想像か、である。
現像というのが正しいか否か、怪しいところではあるが、
現実と言う意味も加味している。

季題の現像。
ってのは、読んで字の如く、実物の桜を観察して、桜の句を作る。
季題の想像。
ってのは、その反対に、過去に観た桜を想像して、桜の句を作る。

端的に言えば、どちらの状況でも、無理なく句が作れれば良い。
のだが、現在、私の場合、やはり現像を写生した句の方が、
「秀」となる事が多い。

先日も、先生に見てもらった句の中。
丸が付いているのは、全てと言っていいほど、現像を写生した句。
その中、「とりあえず代表句」てぇな、意外と好評だった句も、
現像の梅を、観察して作った句。
就寝前に、寝床の中でメモ帳に書き留めた句など、
ことごとく、駄句ばかりである。

その伝で行くと、この文章も、現像を前にした写生文の方が、
読者に対し、訴えかける文章が出来るかも知れない。
しかし、私のおぼろげな生活の現像自体が、
面白味のないものばかりである。
然るにやはり散文は、いささかの想像を交えつつ、創作がした方がよい。
と言う結論に達した、私の場合は、であるが。

【天候】
朝より曇り。
気温は昨日から大分下がり、冴え返る。
夕方には晴れるが、肌寒い一日。