1240声 オヤジオンナノジダイ

2011年05月24日

この前まで青んでいてた麦が、もう色づき始めている。
高崎界隈の麦畑はもう、麦秋と言った具合である。

昼飯時、行きつけとしている、うどん屋へ寄った。
店内、とても混雑していた。
夏場は、みな冷たいものが食べたくなるようで、
巷のうどん屋や蕎麦屋が、特に混む傾向があると感じている。
このうどん屋でも、九分九厘のお客さんが、
冷たいかけうどんや、もりうどんなどを注文していた。

カウンターの隅で、もりうどんを啜っていると、ふと、気が付いた。
味の変化に、である。
先の震災以降、何度かこの店に訪れているのだが、
その都度、味の変化の機微に気付がつく。
変化しているのは、麺。
以前は、ボソボソと、歯ごたえのある食感で、風味が強かったのだが、
今日の麺は、若干であるが、つるつるとして、風味が弱い。
所謂、讃岐風なうどんに、近づいている。

小麦粉の業界にも、多少なりとも影響があるのだろう。
と推察するが、そんな味の機微には関せず、まずは、この味に慣れる。
と言うのが、常連に必要な事。

この店の常連は、見掛けるところ、およそ八割が男なのだが、
二割くらいは女性がいる。
つまりは、そう言うような雰囲気の店、なのである。
その二割の中で、更に選りすぐれば、二十代と思しき女性が数名いる。
その内の一人なのであろう、近所の会社の事務員風な女性が、
今日も来ていた。

驚きべきはその女性の、食べっぷり。
セルフサービスの天ぷらを3枚、もりうどんの上に押し込んで、
豪快に食べてゆく。
完食したところで、徐につまようじを取り、歯間をツンツンと、
小気味良く刺している。
その腹の据わった食後の寛ぎスタイルは、もはやおじさん顔負け。
昔のバンカラのように、口に楊枝を刺したまま、私の横を通り過ぎて行った。
これから肩で風を切って巷を闊歩するのは、女性かも知れぬ。
などと、うどん屋の店内。
私の横にあるテレビの中の被災地で、ボランティアに精を出しているのも、
また、二十台の若い女性である。

【天候】
朝より雨。
午後には止み、その後、天気は回復。
日中、晴れて蒸し暑し。
夜になると、長袖では涼しいくらい。