1244声 くれたもの

2011年05月28日

昨日から関東甲信越地方も、入梅。
例年よりも早く、初日の今日はまとまった雨こそ降らないが、
鉛色の曇天であった。

空の色に呼応するように、体の方も、
鉛を流し込まれたかの如く、重たく、ひねもすダルかった。
これは多分に、二日酔いの影響が色濃い。
こう言う日は、風呂上がりに麦酒でも飲めば、
立ちどころに体が軽くなるのだが、それでは、悪循環。
と思いつつも、冷蔵庫に冷えている(自分で補充するのだが)から、
それがいけない。

湯上がりに、さて麦酒と、冷蔵庫を開けると、缶麦酒の横に一本の瓶。
「軽快グルコサミン」
と、ある。
祖父から貰った、明治乳業の乳酸菌飲料である。
宅配をとっているのだが、あまり飲まないので、
宅を訪れるといつもくれる。
祖父は、グルコサミンを飲まずとも、軽快である。
体調を警戒すべきは、むしろ、不摂生な私の方であろう。

グルコサミンをひと飲みにして、缶ではなく、瓶麦酒を手に取る。
この瓶麦酒、俳句仲間の方から頂いた、地麦酒である。
「いわて蔵ビール」
と言う、地麦酒好きには知られた、東北の地麦酒界の雄。
以前、東京の何処かのビアパブで、
ここのIPAだけは飲んだ記憶がある。
醸造元の「世嬉の一酒造」で、出来たての麦酒を飲んでみたい。
そう思った。
地域色の濃さも、大手の麦酒とは一線を画す、
地麦酒の魅力であり、面白さである。
それは、日本酒や、他の酒にも言える事だが。

そして、つまみは。
と、冷蔵庫の隅を漁ると、手頃な物が見つかった。
「笹かまぼこ」、である。
本場、仙台産なのは、仙台に居る親戚からの贈り物だから。
銘菓「かもめの卵」やら、「笹かまぼこ」やら、「南部煎餅」やら。
沢山、頂いた。
震災の当時は、あちらを支援しようと息巻いていたが、
今となっては、完全にこちらが支援されている。

全て、頂きものづくめの、晩酌。
頂きもの品々に反比例し、私の贈り物は何と少ない事か。
せめて、礼くらいはと思い、仙台の親戚宅へ電話を繋いだ。
親戚のおばちゃんは、楽しそうに、祭りの事を話した。
勿論、「七夕」の、である。

今年は、「復興と鎮魂」をテーマに、市民一丸となって、
祭りの準備を進めているらしい。
確かに、今年の、特に東北地方の祭りは、特別なものとなるであろう。
「行きたいなぁ」
と答えつつ、同日に開催される「高崎祭り」の事が、チクリと胸を刺した。

【天候】
終日、曇天。
時折、ごく微弱な、雨。