1246声 出会う本

2011年05月30日

今日も、自宅に本が届いた。
最近、アマゾンで本を買う様になったのは、
俳句関連の本を改めて漁り始めたから、である。
俳句に関連する本、例えば、有名とは言えない俳人の句集。
など、専門的な古書店でなくては、手に入らない。
そこでも、句集などは部数も少なく、私家版のもの多いので、
目当てのものを探し出すのは、とても困難な作業となる。

それが、アマゾンなどのネット書店では、
検索した情報を一覧参照できるので、恐れ入ってしまう。
ふと気付いたのだが、アマゾン内で、自分の本が売れた数よりも、
他人の本を買った数の方が、何倍も多い。
当たり前と言えば、その通りだが、何だか、胸のつかえを感じる。

「だいたいが、売ろうとしてるのか」
と言う、鋭い指摘を受けた事があるが、その答えに窮してしまった。
自分の好きなように作った本なので、自分の好きな様に売る。
そう言う気持ちは、中々、言葉にするのが難しい。

「古書」、と言えば、近年。
「一箱古本市」が、全国に飛び火していると言う記事を、
何処かで見かけた。
一箱古本市、てぇのは、東京の谷根千(谷中根津千駄木)にある、
不忍通り、通称「不忍ブックストリート」で開催されている、古本の青空市。
参加者は、蜜柑箱位のダンボール箱を、店として、指定店舗の前で販売する。
売るのも本好き、買うのも本好き、と言う、単なる売り買いを越えた、
本との出会い方が出来る、催しである。

私も数年前に、この「めっかった群馬」周辺の仲間と、出掛けた事がある。
文庫を4、5冊買った記憶がある。
澁澤龍彦の河出文庫か、何にかだったか。
地域雑誌「谷根千」を、その編集者の方から直接買う事ができ、
この町と人に、とても親近感を覚えた。

アマゾンで買うのも、確かに、便利なのだが、それまでである。
本を買う上で、一番面白いのは、出会い方、である。
思わぬところで、思わぬ本に出会う。
その一冊が、人生を変える様な本だったりするから、面白い。
そう言う本に出会えるのは、無論、一箱古本市のよう、
本を愛する人たちが場所だろう。
群馬県に飛び火してくれれば、それは、素晴らしいこと、と思う。

【天候】
朝より豪雨。
昼過ぎに、雨止み、晴れ間が出始める。
その後、夕方頃には回復。
各地で、河川増水や土砂など、大雨による水害が出ている。