「みんな忙しい」
ぼんやりと、そう思っている。
昨日の七月一日から、三ヶ月間に亘って開催される、大型観光イベント、
「群馬デスティネーションキャンペーン」が始まった。
それに伴って、県内各地でもイベントが開かれており、
何やら人が動いている気配がする。
祭りや花火大会の準備。
地元サッカーチームの試合。
週末にある、群馬県知事選挙。
その最後の追い込みであろう、炎天下。
自転車の演説部隊が、候補者の名前を絶叫しながら、漕いで行く。
街中が何やら、忙しない。
額に玉の汗を浮かべながら、人々は行き交っている。
日中、ぼんやりしていて、夜。
のこのこと、街中へ出掛けた。
「高崎田町屋台通り」を覗くと、区画の往来にテーブルと席が沢山出ていた。
皆、美味そうに、焼き肉で一杯やっている。
夜風に棚引く煙に巻かれながら、ノースリーブの若者がジョッキを飲み干す。
その光景は、なんとも、夏めいていた。
千鳥足で、夜の商店街をほっつき歩いていたら、七夕飾りを見掛けた。
もう、そんな季節。
文月や六日も常の夜には似ず 芭蕉
「ときめき」てぇ、事だろう。
七月七日の前夜は、誰しも、常の夜では無い、ときめきがある。
六日の夜に思う、その感覚は、とても尊い、と思った。
怪しげなお姉さん方の、生温い視線を振り払って、
人気の無い夜の商店街を、ずんずん進む。
【天候】
雲の多い晴れ。
梅雨らしい蒸し暑さ。