1365声 夜長の力

2011年09月26日

秋の夜長。
と言うが、つるべ落としの秋の日も、いよいよ、
夜長と言う雰囲気が出て来た。
こうやって、夜半にパソコンに向かってキーボードを打っていると、
足の爪先が冷えて来る。
今年初めて、爪先を触って、「冷たい」、と感じた。

風が冷ややかなので、夜に窓を開ける事も無くなってしまったが、
窓を開ければ、虫の声はまだ多彩な音色を奏でている。
秋の夜、虫の声、夜長、秋思などで句をひねろうと、
志を抱いて床に就くのだが、すぐに眠くなってしまう。
それもまた、虫の声の力なのだろうが。

知らない土地へ行って、夜。
慣れない枕で、寝なければならない。
そんな時に、虫の声が聞こえて来ると、大きな安心を覚える。
人の世は遷り行くが、百年や二百年くらいで、虫の声は変わっていないのだろう。
そんな事を思わせるのも、また、秋の夜長の力。

【気候】
終日、曇天。
日が無く、肌寒い一日。