1381声 大人の口実

2011年10月12日

今宵の月は満月であった。
月明かりが冴え、夜空もきめ細かくなって来た印象を受けた。
徐々に、冬が近づいて来ている。

夕方だった。
今日の満月が目に止まった時刻が、である。
信号待ちをしていて、前方の空。
夕日の光に染まった赤色と、随分と低く大きく映っている姿に、驚いた。
その後に見た月は、はや日暮れ空に高く昇っていて、青い光を降らせていた。
満月の夜に、夕方から夜にかけて、月の昇り行く様を見ながら、月見酒。
てぇのも、春の花見酒とはまた全然違った趣がある。
とは言いつつも、社会生活を営む大人に取って、その時間を得るのは至難の業であろう。
十五夜でなくとも、満月の夜は、月を愛でると言う風習が浸透して欲しい。
大人は何かと「口実」が必要であるから。

そんなことを考えつつ、近所の夜道を、少しばかりほっつき歩いて帰宅。
庭に実っている色づき始めた柿が、月光を蓄えて、更に丸々と太り始めていた。

【天候】
終日、秋日和。