1436声 キムチの種

2011年12月07日

行きつけにしている近所の居酒屋が、近年、「お持ち帰り用キムチ」なるものを売り始めた。
以前から、この店のメニューに於いて、キムチに至っては、一目置いていた。
行けば必ず注文し、麦酒に良く合った。
世間の居酒屋によくあるような、酸味のあるしょうゆ漬けと言う様な和風なキムチで無く、
いわゆる「本格的」な味わいのキムチなのである。
説明が漠然としているが、私は本場韓国のキムチを食べた経験がないので、致し方ない。

数ヵ月前。
夏場に酔った勢いで、このお持ち帰り用を一つ買ってみた。
これが、中々良い。
価格は380円で、瓶の中に内容量700gも入っている。
これは、市場価格で見ても、かなり安価な部類に入るだろう。
それよりなにより、味が良い。
夏場のキムチは、大抵、酸味が出てきてしまうが、そんなこともなかった。
食べ終えるまで味の劣化も少なく、大いに麦酒が進んだ。

とても良い買い物をしたと、喜んでいたのだが、ただ一つだけ、
心の中に引っ掛かっている事がある。
店でキムチを注文すると、小鉢にほんのひと盛りで、280円している。
なんだか、手品の種を見てしまったような、あっけらかんとした心持であるが、
これからもキムチを注文し、かつ、お持ち帰りしてくるだろう。

【天候】
終日、冬日和。