1639声 蛍の呼吸

2012年06月28日

「蛍の里宮田」
そう言う場所へ、仲間と吟行に行って来た。
「宮田」は「みやだ」と呼ぶ場所で、群馬県渋川市。
つまり、私の俳句の先生が住んでいる地域にある。

自身としては、今年二度目の蛍狩となった。
先生に案内されて暗がりの中を進んで行くと、
葦のような草々が群生する小さな池に着いた。
時刻は八時過ぎであったので、既にぽつりぽつりと蛍火が点いていた。
はじめの間は、我々一同、目の当たりにした蛍火に声が昂ぶっていたが、
蛍火を見つめている間に、だんだん。
だんだん、ゆっくりと明滅する光と呼吸が合わさるように、静まっていった。

ひとしきり句を作り、先生宅へ戻って句会。
紙面に並んでいる蛍の句は、あの池で観た蛍より、
多いのではなかろうかと言う塩梅。
蛍を観る前と後では、どうにも心持が違う。
その心の機微を、うまく捉えられぬのが、いささか歯がゆい。

【天候】
曇りのち晴れ。
綺麗な夕焼け。