昨日、一日かけて雨が降った為か、一挙に秋めいて来た。
いつしか、庭にある山帽子の木の美が朱に色づいており、
裏の田圃の畦には、彼岸花がちらほら開花している。
そんな爽やかな秋の日に、ついに起こってしまった。
恐れていたことが、である。
今朝、起床すると、やや肌寒さを感じたので、この機会に夏服から冬服に、
(と言っても、この二パターンしかスーツをもっていないので、必然的にそうなる)
換えることにした。
ズボンのウエストがややきつく感じるが、夏場に肥ったと言うことは棚上げにして、
そのタイトなデザインが原因だと言うことにした。
ボケっとして路上。
メモをとろうとしてペンを落とした。
屈んでペンを拾った瞬間、である。
「ベリッ」と、生々しい音が臀部から。
おそるおそる、手を当てて確認すると、やはり、であった。
そう、平たく言えば、「尻が裂けた」。
ぱっくり裂けていて、指に当たるのは下着の柔らかな感触。
幸い、黒いズボンに黒い下着だったので、よかった。
いや、よくないよくない。
バックで尻を隠しつつ、ちょこちょこ歩きで、駐車場の車まで戻った。
これが、街のど真ん中だったらと想像しただけで恐ろしい。
このまま、量販店に行って安価なズボンを買おうか、とも思ったが、
まさか、この尻裂けズボンで入店することも出来まい。
急いで自宅へ戻り、今朝、別れを告げたばかりの夏服をひっぱりだして着がえた。
明日から、まだ当分夏服を着ることになる。
それよりなにより恐ろしいのが、尻が裂けた原因を、自分の肥えたことにはせず、
生地が弱っていただの、あのズボンには構造的欠陥があるだの、
責任を転嫁している、自分の思考である。
【天候】
終日、秋晴れ。

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