上毛新聞様 勝手ながら許可なく掲載いたします〜前編〜 

2007年10月24日

 「経営上、困っていることは何ですか?」

 「お金がないことかな…」

 「経営上、工夫していることは何ですか?」

 「それが分かると園長は楽なんだけど…」

 今月三日、群馬大附属小学校の五年生の質問攻めに遭った。いろんな仕事をしている人から聞いたお話をまとめる課題学習だという。

 矢継ぎ早の質問にろくな答えができないヘボ園長は、仕方なく柿の実をプレゼントしたり、サツマイモの葉っぱの首飾りを作ってあげて誤魔化(ごまか)すしかなかった。

 「みんなを楽しませるのにどんな工夫をしてますか」って問われて、「すべての人に楽しんでもらうことはできないんだよ」って、マジに答えてしまって、あとで、まずかったなと反省している。

 でも、ウソではない。すべてのお客さまに満足してもらえれば苦労はない。それができないと分かっていて、その上で、お客さまの立場にたって、お客さまの満足を考え続けるのが私たちの仕事なのだ。

 こないだ、前橋の旧連雀町(現本町二丁目)の「清香園」に煎餅(せんべい)を買いに寄った。何が良いって、煎餅を一枚ずつ売ってくれる。ごま、唐辛子、大豆、醤油(しょうゆ)、のり、五枚買った。もちろん美お味いしい。でも、私が好きだといっても、そんなの面倒くさいっていう人は、きっといるに違いない。