今年は、1969年に「男はつらいよ」シリーズ第1作目が、
公開後40周年を迎える節目の年。
福島県の会津若松市で開催されている、
「あいづふるさと映画祭」も10周年。
この二つを記念して、同県湯川村の出身である、
高羽哲夫さんの記念館が、10月26日にオープンしたのである。
高羽さんは、シリーズ第47作まで、
山田洋次監督とコンビを組んだ、伝説の撮影監督。
当日の記念館でのオープニングセレモニーでは、
山田監督も駆け付け、テープカットをされた。
記念館がオープンする場所は、会津若松市は日新町にある、末廣酒造の本社酒蔵、「嘉永蔵」。
そして、會津風雅堂では、「ある会津人 撮影監督 高羽哲夫の足跡」と銘打たれたイベントを、同時開催。
第1部では、山田監督と高羽監督のタッグでは最後の作品となった、
「男はつらいよ」第47作「拝啓車寅次郎様」を上映。
第2部では山田監督による、「映画をつくる」と題した講演が行われた。
監督の映画感、高羽監督や渥美清さんとの思い出など、貴重であたたかい話があり、
その後の来場者との一問一答では、寅さんファンならではの、凝った質問が飛び交った。
ってのが、一部始終。
私も当日、群馬県における、「男はつらいよ」フリークの代表と言う気持ちを、
勝手に携えて、参加してきた。
私は今回、「渥美清こもろ寅さん会館」の一向として、「尾瀬の寅さん」と一緒に伺い、
映画祭の実行委員会の方々には、大変親切に歓迎して頂いた。
映画祭は盛況の内に幕を閉じ、久しぶりにスクリーンで観る「男はつらいよ」は、
公開から年月を経るごとに、新鮮に映り、そして観る人の心に浸潤している様だった。
会津人を会津人たらしめる会津磐梯山。
会津の人は、「ふるさと」の話をすると、決まってこの山の名を挙げる。
そしてひとつ、日新町に会津の人の「ふるさと」が増えた様である。(抜井)