第10回あいづふるさと映画祭

2008年10月28日

今年は、1969年に「男はつらいよ」シリーズ第1作目が、
公開後40周年を迎える節目の年。
福島県の会津若松市で開催されている、
「あいづふるさと映画祭」も10周年。
この二つを記念して、同県湯川村の出身である、
高羽哲夫さんの記念館が、10月26日にオープンしたのである。
高羽さんは、シリーズ第47作まで、
山田洋次監督とコンビを組んだ、伝説の撮影監督。
当日の記念館でのオープニングセレモニーでは、
山田監督も駆け付け、テープカットをされた。

記念館がオープンする場所は、会津若松市は日新町にある、末廣酒造の本社酒蔵、「嘉永蔵」。
そして、會津風雅堂では、「ある会津人 撮影監督 高羽哲夫の足跡」と銘打たれたイベントを、同時開催。
第1部では、山田監督と高羽監督のタッグでは最後の作品となった、
「男はつらいよ」第47作「拝啓車寅次郎様」を上映。
第2部では山田監督による、「映画をつくる」と題した講演が行われた。
監督の映画感、高羽監督や渥美清さんとの思い出など、貴重であたたかい話があり、
その後の来場者との一問一答では、寅さんファンならではの、凝った質問が飛び交った。

ってのが、一部始終。
私も当日、群馬県における、「男はつらいよ」フリークの代表と言う気持ちを、
勝手に携えて、参加してきた。
私は今回、「渥美清こもろ寅さん会館」の一向として、「尾瀬の寅さん」と一緒に伺い、
映画祭の実行委員会の方々には、大変親切に歓迎して頂いた。
映画祭は盛況の内に幕を閉じ、久しぶりにスクリーンで観る「男はつらいよ」は、
公開から年月を経るごとに、新鮮に映り、そして観る人の心に浸潤している様だった。

会津人を会津人たらしめる会津磐梯山。
会津の人は、「ふるさと」の話をすると、決まってこの山の名を挙げる。
そしてひとつ、日新町に会津の人の「ふるさと」が増えた様である。(抜井)