10月10日(土)は銭湯の日である。
毎年、この日に因み、「東京銭湯ナイト」と言う、
銭湯フリークが銭湯フリークに贈る、
銭湯の湯以上に熱いイベントが開催されている。
今回で第5回目を数えるこのイベントを、
新宿はロフトプラスワンまで、観覧しに行って来た。
これもクレインダンスの活動かと問われれば、
私は「その通り」と答える。
今回の内容は、今年4月に急逝されたペンキ絵師、早川利光さんを偲び、
銭湯のペンキ絵に主軸を置いたもの。
現在、日本に残る銭湯ペンキ絵師、その最後のお二人である、丸山清人さんと中島盛夫さんが来場。
早川氏の作品の観賞や解説。
そして、銭湯ペンキ絵のよもやま話から裏話まで、多彩な話が伺えた。
銭湯界の権威である町田忍さん、下北沢つかささん、司会のサイトウカツミさん。
銭湯設計士である小林嗣浩さんや、今井健太郎さん等を交え、
専門的かつ業界的な濃い話に、会場も大いに沸いた。
さらに、三遊亭楽松師匠の落語まで楽しめ、大いに酔った。
酔った。
ってのは、実質的に酔っていて、会場は居酒屋形式で飲み食いが自由。
とくれば、「生中」を連呼してしまうのも無理はない。
このスタイルは、気分も解れ、非常に居心地が良い。
酔った勢いも手伝って、中島絵師直筆のペンキ絵を一枚購入して来た。
このイベントが続く限り、銭湯の灯が消える事は無い。
なんて、会場の誰一人として思っては居ないだろう。
刻一刻と、街から銭湯の灯が消えて行っいると言う現状を、
銭湯フリークだからこそ痛切に感じつつ、
それでも、「何かを」と言う気持ちを携えて来ている筈。
その「何かを」ってのが、私の場合、「群馬路地裏銭湯記」だったりする。
そして、勢い余って、ペンキ絵を買って来てしまったりする。
読者諸氏、今度持ってくので、どこかでじっくりこのペンキ絵を観賞しませう(抜井)