「第8回ワルノリ俳句ing」

2009年07月06日

日曜日。
午後の陽が白くまどろみ、蒸し暑さに耐えて待つ、
人影も疎らな高崎駅0番線ホーム。
改札口で、今回の参加者たちと顔合わせ。
馴染みの顔ぶれと、初参加の方1名を交え、上信電鉄に乗車。
のんびりと走る老列車に揺られ、一路、富岡市を目指す。
古びた扇風機が、億劫そうに生温かい風を掻き回す車内。
居眠りする、部活帰りの高校生の横で、ゆったり句作。
田園風景に見とれていると、
やがて現れて来たのは、穏やかな町並みと上州富岡駅。

古風な駅舎を出て、富岡製糸場の在る、商店街方面へと歩く。
途中、往来の茶店に「ソフトクリーム」の看板を発見。
釣られて店内へ入り、「焙じ茶ソフトクリーム」なる地ソフトで、涼を感じる。

店を出た後は、いよいよ、路地街へと足を踏み入れる。
肉屋の前、高校生たちが群れて食べているのは、コロッケ。
私等も、その「まゆコロッケ」なる揚げ立てコロッケを購入し、路上にて食す。
「何某なる」と言う調子の、珍しい食べ物を見たら、直ぐに食いたくなる一同。
このコロッケ、ジャガイモが甘くて、非常に美味い。

そして、目的の富岡製市場を見る前に、早速、ひとっ風呂。
ってな目論見で、銭湯へ向うが、軒先には「日曜定休」の文字。
マグマの如く、不満が溢れる参加者一同。
私は冷汗三斗の思いで弁解し、そそくさと富岡製市場へ向かう。
富岡製糸場の情感に触れ、皆、思い思いに、筆を取る。

やがて陽も傾き、路地裏の提灯に灯が入ると、誘蛾灯に寄る虫の如く、
吸い寄せられ、生麦酒で乾杯。
どう言う訳か、飲んだら筆の調子が良い方もいらっしゃる。
麦酒を一杯、俳句を一句。
流れ流れて、日暮れの列車に乗り、高崎駅へ到着。
何時もの事ながら、怪しい呂律の酔っ払いも居れば、素面の方も居る。
駅近の洒落た蕎麦屋で、俳句の発表。
夏の宵、店内に居るカップルたちの、怪訝な視線を掻い潜り、秀句を発表。

さて、今回の「第8回ワルノリ俳句ing」、結果発表は明晩。
期待していて、ようござんすよ。(抜井)