第4回ワルノリ俳゛句ing

2010年08月28日

夏の終わり。
という季節なのだが、朝から濃い日光が降り注いでいる。
渋川市街を抜けてから、意外と近い事に驚いた。
ここ、高山村「みどりの村キャンプ場」の場所が、である。
そこには、近場にこんな立派なキャンプ場があったのか。
と言う、発見の驚きも含まれている。
私が着いた時刻は午後4時。
いつもの癖で、集合時間から小一時間の遅刻になってしまった。
その為、テントからテーブル、食器に料理道具一式が参加者の手により、
ことごとく用意させている。
仕様がないので缶麦酒。
飲みながら、遊びまわる子どもたちを眺めていると、いつも間にかひっそりと黄昏が訪れ、
テーブルの上には豪勢な夕食が並んでいた。
こう書くと、怠惰極まりない人間と言う印象だが、その間には、私もキチンと仕事をこなしている。
それは、「餃子の皮包み」と言う大役。
ここは、オートキャンプ場のテントサイト。
まめまめしく働く人たち。
テントを張る人、包丁を持つ人、コンロで火を起こす人。
これは皆、大人。
餃子の皮を包む人、これ皆、子供。
その中に、一人加わる大人が、私である。
なんだか腑に落ちない仕事だが、テントも張れない、包丁も持てない、
おまけに火も扱えない。
そんな私にとっては、改めて考えると、適職であった。
サントリー角瓶で作ったハイボールを飲みつつ、
ランタンの淡い光の下で書く、俳句。
四方から迫る秋虫の声。
見上げれば一面の星月夜。
そんな静かな夜を堪能していた。
その折、子供たちたっての希望で、夜半に出掛けたのは、「県立ぐんま天文台」。
駐車場から天文台まで、足元がライトアップされている、幻想的な長く続く木製階段。
これが、まぁ、長い事。
子どもたちはお構いなしに、飛び跳ねながら登って行く。
如何せん、私を含めた数名は、酔っ払っている状況。
息も絶え絶えに、天文台を見学して、足を引きずり、杖付いて帰って来る始末。
翌朝も、すっきりとした秋晴れ。
テントから這い出ると、カブトムシやらクワガタが、そこらに這って歩いている。
子供時分の私なら、目の色変えて、虫籠に捕獲しているだろう。
それにしても、今回、このキャンプ場では、カブトムシやクワガタがそこらじゅうの木で、
容易に発見できたのには驚いた。
それだけ、自然が豊かな証拠なのだろう。
私に至っては今回、ほぼ手ぶらで参加したのだが、キャンプ玄人たちのお陰で、
非常に快適かつ、美味しいひとときが過ごせた。
それが、句に詠み込めたかどうかは、いささか不安である。
しかし、総勢5名の子供たち、全身で自然と戯れ、遊び回っていた姿をみたら、
そんな瑣末な事は、どうでも良くなってしまった。
それよりも、子供たちが順番で打つ西瓜割りの方に、夢中であった。
帰り際、一緒に過ごしたした男の子から手渡された、一枚のメモ帳の切れ端。
そこには、よれよれの平仮名で書かれた、五・七・五。
そう、俳句なのである。
車に乗って遠ざかる子どもたち。
4歳の男の子が詠んだこの句は、おそらく、人生初の句なのだろう。
その句の脇には、お父さん、否、お母さんの似顔絵であろうか、
ニッコリと笑っている、丸い顔が一つ、添えてあった。
そして、今回の俳句結果発表は、明日掲載致します。(抜井)