3859声 蝶との距離

2018年06月08日

朝、通勤の道を歩いていて、通学の学生、犬の散歩のおじいさん、
ジョギングのお姉さんなど、いろいろな人とすれ違う。
すれ違いはするが、挨拶は交わさない。
それは私だけでなく、それが当然のように、みな交わしていない。
そんなことにはもう慣れて、なんとも思わなくなってしまった。
歩いている前を、ふわりふわりと黒い揚羽蝶が舞っていた。
近くに来ては離れ、また近くに来て、そんなことをしつつ、
上空をくるっと回って、行ってしまった。
人よりも蝶との距離のほうが近く感じるというのも、なんだかせつない。
だからと言って、明日から挨拶を心がけようという話ではない。
蝶との距離が、すこし印象に残ったという話である。