3901声 ランゴリーノ

2018年07月20日

「温泉郷クラフトシアター」で平日の3日間。わざわざ館林からイタリアンレストラン「ランゴリーノ」のシェフが来てハンバーガーを販売した。

 

その初日、ものすごく顔色の悪い様子で準備するシェフ。「僕のことはカズくんと呼んでください」と言い、「店の通常営業と今回の出店・イベントの準備でほとんど寝てません」と話す彼への第一印象は悪いけど「変人」である。でもそのわずか数日で、美食家が多い(気がする)ものづくり作家たちとお客さんの心をぐっと掴んだ。

 

ハンバーガー販売だけでなく、四万の柏屋カフェのキッチンをカズくんが借りて(そこで貸す柏屋もすごいけど)渾身の料理を食べる会が開催された。僕もちゃっかり参加した。フレッシュなスパークリングワインと、熟成させたチーズ・オリーブの前菜。苦いでも爽やかでもないけど個性的な赤ワインに、あえて時間をおいたレバーパテやあえて新鮮なまま出すハム。この料理にこの酒というペアリング。全てを食べ終わり、恍惚感に包まれ、彼への印象は「根っからの変人」に格上げした。(昔食べた変人料理人・堀澤さんの料理も思い出しつつ・・)

 

飲食に携わる人にも色々な種類がある。自分で食べずとも食べ物は提供もできる。ただ、「食べることが本当に好きで、本当に美味しい食材・食べ方を追求し続け、その結果報告としてお客さんにそれを提供する」という料理人が稀に存在する。「ランゴリーノ」のカズくんはその領域の人だ。館林にだってわざわざ行く価値ありますよ。