6124声 流れる

2025年03月14日

 信頼は心臓、お金は血液

 一昨年から昨年にかけて、身に染みて思った言葉だ。その頃には全く戻りたくないのだが非常に貴重な体験だったとも思う。仕事でめちゃくちゃな失敗をして中古自動車1台くらいの損失を出したが、失敗当初は「信頼を失った、もうこの町には住めない」とまで落ち込んだ。一番ひどい時は、寝ようと思っても寝られず、30分もするとドキドキして目が覚める。病気の姉が隣の部屋で苦しんでいて、激しい咳が聞こえると行って姉の指にクリップをはさみ酸素量を図る。それが同時の出来事だったから、今思えば良く身がもったと思う(その時支えてくださった人には感謝しかない)。

 その時、お金はなくなっても死なない。それよりも大事なのは、人からの信頼だ、と思った。その失敗はお金で解決できて(機器の修復)、結果信頼は失わずに済んだ。お金はなくなっても死なない、とは言え、やはりないならないで身動きが取れなくなる(こんな年なのにそれも経験した)。だからそうか、お金は行動をするための血液なんだと。それも実感を伴って理解できるようになってきた。

 今年は1年がかりの、とか数か月がかりの、とか長期の仕事が続いたので、今に至るまでの資金繰りが大変だった。ようやく終わる仕事が続き、お金という血液が回りはじめた(結果としては年度として過去最高利益が出せそう)。そういうことを書いてみると、ああ自分もようやく経営者として歩み始めることができているのかもな、と思う。信頼は心臓、お金は血液。