とある温泉に入ろうとしたところ、全身に刺青を入れたおじさんが入っていた。小さな浴場である。他にも数人のおじさんが入っている。一瞬、おっと思ってしまうが、僕も取り立てて気にするタイプではない。いつも通り、こんちはーと言って湯に浸かった。一人のおじさんが「そんだけばっちり入ってたらモテるでしょう」と話かけたら「いやーそんなことないですよ」と刺青のおじさん。まあ、普通の会話だ。
昨年、四万温泉柏屋旅館の外国人向けの映像を制作した。僕は制作サイドに回ったのだが、モデルも外人が良いとのことで、高崎にあるspectramに相談をした。その際にはむしろ柏屋さんの意を受けて「タトゥーのある方をお願いしたい」というお願いをした。柏屋旅館は四万温泉でダントツで外国人利用が多いのだが、それは「英語によるブログを何十年と続けてきたから」という地道な努力以外に「タトゥーOK、ヴィーガンメニューもあるから」という宿の特徴もある。撮影には、希望通りタトゥーのある男女、非常に明るくて礼儀正しくて、そもそもが県内の学校でアシスタントティーチャー経験者だという方たちが来てくれた。
自分がタトゥーを入れることは今後もないだろう。
一生身につけていたい言葉、絵なんてあるのだろうか。

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