6430声 福の円環

2026年01月14日

中之条町の冬の風物詩、鳥追い祭りを撮影した。鳥追い太鼓と呼ばれる車輪のついた大きな太鼓を連ね歩き、町内の場所場所でドーン、ドーンと腹に響く音を奏でる。その際に歌う歌も特徴的で

追いもうせ
追いもうせ
唐土(とっと)の鳥を追いもうせ
さらばよって追いもうせ

害獣・害鳥駆除からの五穀豊穣、無病息災や商売繁盛の祭りと言われている。

ぼくんちはこの祭りの通りの近所であるにも関わらず、祭りを実行する側の地域ではなかった。であっても、一客として物心ついた頃からこの祭りに参加してきた。太鼓よりも客を楽しませている「みかん投げ」(町内各所でみかんをばらまく。その中には福みかんと呼ばれる宿泊券の紙が付いたみかんもある)が好きで、小学生の頃には両手のスーパーの袋いっぱいにみかんを拾ったこともある。

その昔は、この通りには今の倍数くらいの店が開いていた。鳥追い太鼓は1件1件に立ち止まり、商売繁盛を祈願して太鼓を叩いたという。福を受けた商店は、みかんを購入する。そしてその福が詰まったみかんを、お客さんに向かって投げる。お客さんはきっと、それをきっかけに商店に足を運ぶこともあっただろう。そうした、福の円環があった。今もそれに近いものが残っている。いい祭りだと思う。