中之条町の旧廣盛酒造で毎年開催されている「秋、酒蔵にて」の反省会が桐生の「すし処さいとう」で行われた。期間中にはさいとうの親方の寿司を食べる会も行われるのだが、反省会は毎年ここで行われている。参加できる年もあればできない年もあり、今年は参加した。
人と同じように、イベントも成長をする。2009年の始まりからクラフト作家を牽引してきた吉澤良一さん(指物)、綿貫哲雄さん(陶芸)らベテランがいる一方で、新代表の閑野淳くん(陶芸)や副代表の佐藤遥果さん(ガラス)といった中堅作家が意欲を見せる。その一方、食のイベントという認識もされており、普段イベント出店はしない腕のある料理人たちが毎年特別な料理を提供している。
僕はフライヤーのデザインや、年によっては映像の展示で参加をしている。物で勝負する世界ではあるが、僕の関心は人に向きがち。昨年は、会場内に「メンバーで霞ヶ浦まで鰻を食べにいく映像」を展示した。ただそれだけの映像だが、それにより作家の人間性(の一部)が見せられると思ったからだ。
秋、酒蔵にて2025「モノづくりたちは何を求め霞ヶ浦に分け入るのか(仮)」
僕も長い付き合いになってきて、やる気のある若いデザイナーが見つかれば僕は交代時期だと思っていた。現に今もそう思っているのだが(なかなかあのグループに飛び込もうというデザイナーもいないと思うが)、一回り回って最近、面白くもなってきた。今年もまた関わるだろう。
さいとうの親方の鮨は江戸前。噛めば噛むほどに味も気持ちも馴染んでくる。その一方で、えびと穴子は、口に入れ咀嚼すると口の中いっぱいに味が広がる。物も人も鮨も、様々だ。

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