8月7日金曜日。名店めぐり当日。クレインダンスのイベントとしてはめずらしく、雨だ。
向かった先はちょうどこの日から夏祭りが始まる桐生。祭り提灯に火が点る。いよいよ八木節音頭の笛の音が聞こえてくる頃である。
1週間前に、下見、早い話が待ちきれずに、桐生を訪れた。その日も雨だった。だれもいない街に、端から端まで寸分の狂いなく提灯がぶら下がっている。明かりも点いている。本番まであと1週間もあるのだ。こっちもこっちなら、そっちもそっちだ。
見事な提灯のそろい踏みを見て、わたらせフィルムコミッションの山田さんの言葉を思い出した。「桐生ってね、優先順位が狂ってるんです」けだし名言である。そんな桐生だから、第1回に選んだのだから。
名店めぐり、第1回の参加者は8名。見事に知った顔が揃った。「めっかった群馬」編集長に「ほのじ通信」編集長、百姓もやるセラピスト、アルバイトもやる草木染め作家、婚活中の着物絵師、コーラスグループ団長と、その奥方、そして私。 メンバーの顔を見れば、その日いい酒が飲めるかどうかだいたいわかる。だいたいにして8人くらいというのはちょうどいい。10人を超えると、これがはみ出るのが出てくる。逆に5、6人だと逃げ場がなくなって息苦しい。さて今回はどうだ。どうかねぇ。まぁなるようになる。(結局コレだ)
1軒目で焼きとり屋。2軒目でスナック。どちらもそのうち、名店のしきたりで紹介していくつもりなので、詳しくは割愛。
それにしても八木節祭りである。結局その話がしたいのだが、だいたい自分の中で太鼓判を押してしまったものというのは、往々にして説明がつかない。つまり八木節祭りはいい、ということにしてしまっているからなのだが、それじゃあ話は始まらない。
無理やり言葉にする。アップテンポな民謡、弦楽器のない音楽、セクションごとの役割分担、高齢者の活躍の場、哀愁の歌声、世代間交流、行き場のない欲求のはけ口、躍動感、興奮の共有、ふるさとの共有。これで言い得ているとも思えない。
3年連続で八木節祭りを見て、いまだ感動が薄れることはない。八木節祭りは、群馬が全国に誇れる、いや、世界に誇れる祭りである。
さて、第1回はいいことづくめで終わったけれど、第2回はどうなるのだろう。第1回の出来がいい第2回ほど大変なものはない。
それより今週末、ワルノリ俳句ingの開催が迫っている。こちらは9回目。9回目ともなると、だれが参加しても楽しめるような頃合い、加減がわかってくる。今が参加しどき。どうぞ俳句なんて知らなくてかまいませんので、お時間がありましたらぜひ。(堀澤)