「料理教室」昨日の1本~扶桑鶴特別純米~

2010年11月28日

RIMG1099_R土曜日の「気がきくつまみの作り方」。今回68本目の酒は、独特だった。

栓を開けてまず、香りからして酸っぱい。日本酒にとって酸味は生命線とも言えるほど大事だと思うが、どうもそういう、いわゆる「旨みとバランスをとるための酸」、とは違う。例えると、「発酵が進んだときの、あの酸っぱさ」である。

口に入れてまず、すっきりと軽い、気になる。そのあと旨みがやってきて、最後にガツンとその酸っぱさにぶつかる。こういう酒はとりあえず燗にするとよい。過熱することでその酸っぱさが引っ込んで、旨みが丸く持ち上がるのだ。お燗にしてうまくなる酒のことを「燗上がり」と言うが、「燗上がり」とは、「酸下がり」でもあると思う。

肝心のつまみは、「ぶりの粕漬け焼き」と「絹豆腐と鶏もも肉の揚げだし」。どちらの料理とも相性はよし。