212声 発売開始1秒で漂流

2008年07月30日

「お盆休みに何処へ行こうか」
なんて、七月も明日で終わると言うのに悠長な考え。
そんで、「電車なんかどうだろうか」
そうだ、「夜行列車でどこか遠くに」

って思い立って本日。
最寄り駅のみどりの窓口へ。
終了時間の30分前の19時30分頃着いたら、先客に二十歳そこそこのお嬢さん。
待ってる間に聞こえる会話によると、
なにやら東北方面の新幹線指定席を探しているらしい。
そのお嬢さん。
JR路線に疎く、また日本地理にも明るくない為か、非常にグズグズ。
しかし親身になって、アレコレと最善の路線及び乗車時間等を端末から捻り出そうとしている、
職員のおやっさん。

待つ事20分。
「はぁい、どうもぉありがとうござぁいましたぁ」
って、切符を手にしてようやく去るお嬢さん。
「よかったね、良い旅を」
って、満面の笑みで送るおやっさん。
「よし、ようやく順番」
って、窓口に立つ私。

するとおやっさん、もう露骨に残念顔で応対。
「へぇい、なに」
明らかに投げやり、おまけに目は死んだ魚の目の如く。
「空席の紹介をお願いしたいんですが…」
と、丁重に問う。
「へぇい、どーぞー」
と、低調な返事。

停泊している船も、一瞬にして波にさらわれてしまう位、上がってきたイカリ。
必死に押し殺して私。
「ドコソコ駅発の特急ナニソレなんですが、お願いします」
間髪入れずにおやっさん。
「無いね、99%」
ぶっきら棒に吐き捨て、ダルそうに端末をカチカチ。
「はい、無し」
「その列車は発売開始1秒で満席だから」
っちゅう捨て台詞と共に、返ってきた答え。
イカリが上がり過ぎて、船は転覆。
「はい、じゃあ結構です」
因業な態度にあきれ、その場を去る私、漂流者の如く。