269声 劇場の空気 加速して振動

2008年09月25日

先程、テレビ東京で「男はつらいよ」。
劇場版第一作目を、放映していた。

いつ観ても、馬鹿な寅次郎。
「馬鹿だねぇ〜」
って、おいちゃん役の森川信だけでなく、
観てる人の大半、いや全員が、心の中で呟いてた筈。

観ていて、思い出した。
それは、昨年参加した、第2回尾瀬の森映画祭。
で観た、「男はつらいよ」。
私はそれまで、シリーズを劇場で観た事がなかった。
ので、この映画祭で観た「男はつらいよ」が、銀幕初となった。

非常に印象深い作品となった。
そこには、作品の内容よりも、会場の雰囲気が大きく起因している。
主人公、寅次郎がボケる。
すると、会場全体が笑う。
泣かせる場面に入ると、
会場の至る所から、すすり泣く声が何処からともなく。
各場面ごとに、会場の空気が震えるのだ。
上映が終わると、会場に巻き起こる拍手喝采。

そして、今。
テレビ放映を観終えて、改めて思う。
その劇場に張り詰めている空気。
その震え、加速して振動。
が、観客の心に共鳴する。