287声 赤煉瓦倉庫における麦酒狂乱節 後編

2008年10月13日

赤レンガ倉庫は、佃煮にして売れる程、人がごったがえし。
ビールや食事の販売ブールには、長蛇の列。
用意されたテーブルと椅子に座れない人たちが、地べたに大胡坐。
その会場の倉庫からもあふれた人たち、赤レンガ倉庫周辺の地面に、
へばりついたガムの様に散在。
全員に共通している事は、顔の表情を弛緩させて、
腰の括れたビールグラスで、ビールをウマそうに飲んでいると言う事。

知らない人が見たら(当然通行人の人は見るだろうが)、
ビール狂信者の集い阿鼻叫喚絵図。
会場から鳴り響くドイツ民謡。
踊り念仏の如く、グラス片手に犇めき蠢く会場の人。
もう何杯目かも忘れた来場者が、
ビールグラス片手に薄笑いを浮かべながら、そこらをうろうろ。
虚空を見つめながら、ひたすらがぶ飲みしている、妙齢の女子。
その顔、猿の尻の如し。

人工照明に浮かぶ、幻想的な赤レンガ倉庫。
笑い声が弾けて混ざる、熱気ある会場。
もちろんビールは、本場ドイツの生を直送。
価格はチト高めだが、ウマい旨い美味い。
夏のビアガーデンなんかとは、また興が違って良い。
そして、歴史的建造物の趣ある赤レンガ倉庫で、ドイツビールとドイツ料理。
ってもの、非常に良い。

群馬でも開催したらどうだろうか。
なんて、帰りのみなとみらい線車内で、よろめきつつ一考。
赤城にある、ドイツ村「クローネンベルク」では、
やはりオクトーバーフェストにちなんだ、地ビール祭りが開催されているらしい。
しかしながら、桐生の有鄰館あたりだとかで、八木節を聞きながら。
どかーんと、ドイツビールと群馬地ビールの祭り。