304声 まどろみ訪問販売員 前編

2008年10月30日

300声記念特別企画。
ってな、手弁当な試みも一段落。
極度に弛緩した表情を浮かべつつ、耳掻きしながら書いている。
すると、ソロリソロリ、いつものまどろみがやってくる。

奴さん、私が安心していると聞きつけて、今日は随分と早めに来やがった。
いつもなら、直ぐに戸を閉めて追い返すのだが、今日はなにせ一段落ついた夜。
戸を少し開けて、話ぐらいは聞いてやっても良い。
なんて心持なのである。

しかし、奴さんもまた上手いもんで。
じゃあ少し話を、なんて気を許した隙にはもう、部屋の中へ上がり込んで大胡坐。
いつ上がり込んだのか、分からないぐらいの時だってある。
巧妙なのである、手口が。

後編へ続けてみようかしら。