346声 初濃いの味

2008年12月11日

巷はお歳暮の時期。
近年は減ってきていると言うが、この時期の企業に行くと、
各社、お歳暮が山の様に溜まっている。
恐らく、忘年会の景品なんかに回るはずであろう。

そんなお歳暮たちを眺めていて、ふと思う。
「最近、カルピス見なくなったな」と。
企業の経営状況による流通の変化もあるのだろうけれど、
昔(って抽象的だが、大体昭和時分)は良く、お歳暮にカルピスを目にしていた。
それが今は、からっきし。
少なくとも、私の生活圏内では、目にすることが少ない。

カルピスで思い出すのが、私がまだ小学二年生時分の出来事。
同級生の家に遊びに行って、ひとしきり遊んで、時刻は三時頃。
丁度、両親不在の家で、私に気を使ったその友人は、
自ら三時のおやつを出してくれたのだ。
台所へ行って、何やらガチャガチャやっている友人。
お盆に載せて持ってきたのは、コップに入ったカルピス。

「ありがとう」
って、一口飲んで、吹き出した。
「なんだよこれ」
友人を問い質すと同時に、ピンときた私。
「このカルピス、どうやって作った」
と矢継ぎ早に問う。
狼狽しながら友人。
「普通に水で割っただけだよ」
「じゃあ、その割り方言ってみ」
確信を持って、私、最後の一手。
遂に白状する友人。
「えっ、まぁ、良く分かんないけど、カルピス7の水3ぐらい」
「逆だろ!」
って声がこだましたのは言うまでもない。

いつもお母さんが作ってくれていたであろう、カルピス。
その希釈率までは、把握していなかった友人。
私は今でも、カルピスサワーを飲む度に、あの時のカルピスを思い出す。
「初濃いの味」だった。