379声 回顧的悔恨

2009年01月13日

会社の帰りに、古本屋に寄り道。
この古本屋、地元ではなかなか長寿な店。
この店には、中・高学生の頃から、下校の寄り道で訪れていた。

まさか、社会人になった自分が、
会社の帰りに古本を漁ってから家路に着くとは。
しかも、100円の棚にへばり付いて、
背表紙を指でなぞっているとは。
あの頃の自分には、けっして見られたくない光景である。

そんな事を考えつつ、学生服を着た、自らの回顧的幻影から逃れる様に、
古本を数冊かかえて、店を後にした。
家に帰り、本の包みを空けて愕然。
同じ文庫本を、2冊買ってしまったのである。
長い時期を経て、以前買ったのを忘れて、同じ本を買ってしまう事はあるが、
同時には今回が初めて。

愕然と同時に、悔恨。
非常に悔しくて堪らないのである。
だって、同じ本なのに、一つが100円でもう一つが157円なのだ。