384声 銭湯の意義

2009年01月18日

「寄り合い」ってな、例会が「和のカルチャースクールほのじ」で開催されている。
昨日がその開催日。
近隣住民が集まり、交流する事で、地域社会の発展を目指す。
とまで、杓子定規な集まりではないが、少なくとも、文化的意義のある会である。

文化的意義の薄れる夕暮れ。
日が暮れると、どこからともなく湧いて出てくるのが、酒徒の面々。
酒瓶抱えて、満面の笑み。
かく言う私もその一人。

宴もたけなわ。
飛び交う、整合性の欠落した酔っぱらいの会話。
掻い潜って抜け出し、夜の街をひとっ走り。
辿り着いた先は、閉まる間際の銭湯。

息を弾ませつつ、入口ドアを引いたら番台。
「今日は随分と寒ぅございましたねぇ」
と、いつも声をかけてくれる、店主のおやっさん。
入浴料を払って脱衣場、急ぐあまりに、手拭いを忘れてしまった事に気付く。

「すんません、手拭いを忘れてしまったのですが、タオルか何か売っていますか」
「はいはい、じゃ、どうぞ、このタオルを使ってください」

街に薄れゆく文化的意義を噛み締めつつ、タオルをお借りした。
銭湯から出て、帰り路。
火照った頬を撫でる夜風が心地よい。
たけなわを過ぎた宴で、また一杯。