386声 ノリにのった観光客 前編

2009年01月20日

毎日せっせと送りつけられて来る、携帯電話の迷惑メール。
近頃はやけに、「エロ」一辺倒だったものが、
「就職」だとか「派遣」だとか、誘い文句に変化が見られる。
こんなものにでも、近年の不況の影響と言うべき、
世相が反映されているのかと、関心かつ寒心。

さて、今朝のTVニュースから、とりとめもなく、ひとつ。
今月15日から中止されていた、築地市場のマグロ競り場見学が昨日再開された。
中止の主な理由は、写真撮影時にフラッシュをたいたり、
競りのマグロに触れる等、外国人観光客のマナー悪化によるもの。

このニュースで思い出されるのが、先日の成人の日である。
その日私は、浅草をぶらついていた。
仲見世通り辺りを冷やかしていると、雑踏の中に一際目を引く着物。
新成人と思しき娘が、まるで日本人形の如く華麗な振り袖姿で、
はんなりと歩いているではないか。
隣には、付き添いのお母さん。

しかし、その周囲が時折光っている。
何かと思い、ひょいと背伸びして、昼時の混雑する雑踏を見下ろす。
すると、外国人観光客の方々なのだろう、周りを取り囲んで、激写。
パパラッチさながら、フラッシュの嵐なのである。
浴びせられる閃光の中に、明らかに困惑が浮かんだ、晴れの日の母子の顔。
周囲の人々は、事なかれ主義を重んじ、曖昧な表情で過ぎ行く。
かく言う私も、団子にかじり付きながら、遠巻きから傍観。

と、今日はここまで。
掲載できる文章量を超過して書いてしまったのである。
はんなりとした着物娘はどうなったのか、また明日へ。