463声 呆然と春窓

2009年04月07日

春眠暁を覚えず。
って程の事でも無いが、この時期は終日、断続的に眠い。
となると危ういのが運転で、注意も散漫になる。
ましてや、街を彩るのは、春爛漫の桜風景。
気を取られない様に、注意を心掛けたい。
ましてや、春の交通安全運動でもある。

本日、注意しつつ街を運転中、注意を引いたのが、詰襟の学生たちである。
入学式を終えた新入生であろう、その少し大き目の制服と、
真新しい靴のぎこちない足取りを見れば、一目瞭然。
新中学生と言うと、まだ稚児めいて見えるが、これが夏休みを終える頃になると、
格段に大人びてくる。

少年老い易く学成り難し
もっと言うと、
一寸の光陰軽んずべからず
未だ覚めず池塘春草の夢
階前の梧葉已に秋声
学に身の入らなかった、自らの学生時分を思う。

とりとめも無く、在り来たりの漢詩などを思い出す、信号待ち。
窓の先に見える母校の校庭を、呆然と眺めている。
そう言えば、十数年前のこの日も、教室の窓から呆然と校庭を眺めていた。
とかく春は、私を呆然とさせる。