548声 傘も差さずに

2009年07月01日

未だ、列島の上空で愚図っている梅雨前線。
その影響で、連日、どんよりと雨模様の天気が続く。
毎年の事ながら、なんだか此方の気分まで愚図ついて来る。
梅雨で愚図ついた思考回路が割り出した、今日のテーマは傘である。
外出時には傘が手放せないこの時期、街を傘さしで歩いて行く人も多い。
黒や赤、青に黄色と言った、色彩に富んだ傘が、往来に溢れている。
しかしそれは、どうも都市部のみに顕著な光景だと思う。
では、地方部、つまりは田舎で顕著な雨降り光景とは、どんなものか。
それは、傘も差さず、ずぶ濡れになって、
日暮れの街を自転車で走り行く中、高校生たちだ。
中にはビニール傘での片手走行や、キチンと合羽を着て走行している学生もいるが、
目に付くのは傘を差さずに、濡れながら帰る学生諸氏なのだ。
お洒落なニューヨーカーも、傘を差さないと言うが、彼等は制服。
お洒落もへったくれも無い。
「水も滴るなんとやら」ってのは、彼らにはいささか古風過ぎる例えである。
では、一体。
車の前を傘も差さずに、颯爽と自転車で走り抜けて行く、男子、女子。
私は、信号待ちの運転席から、そんな事を考えつつ、
ぼんやりと彼等を行方を眺めていた。
そこに、「青春」と言う言葉では、片付けたくない、自分が居た。
信号の点滅に慌てて、自転車で走って来た女子高生が、勢い良く、水溜りを撥ねた。