550声 財布の軽みと胃袋の重み 前編

2009年07月03日

本日、時刻は正午過ぎ。
中々シュートの決まらぬサッカーの試合の如く、煮え切ら無い様相の梅雨空の下、
私は関越高速自動車道を、群馬方面へと北上していた。
大分腹も減ったので、パーキングエリアで飯でも食おうと、成り行きで寄ったのが、
寄居パーキングエリア。

車を停めて、財布を手に取ると、ズシッと重みを感じる。
重たい財布は景気が悪い。
札が入っている財布は、それが束になっていようと、左程重みは感じない。
砂利銭ばかり食い過ぎて、不細工に胃袋を膨らませている財布が重たいのである。
自らの金欠を思い、胃袋は軽くとも足取り重く、パーキングエリア店内自動ドアを跨ぐ。

食堂は混雑。
昼時なので、無理も無い。
食事券販売機の前、壁に貼ってあるメニュー見上げつつ、煩悶。
後に並ぶ輩の無言の圧力と、空腹が相まって、半ば理性を欠いた決断を下す。
腹が減っている時、すべからく、自らの胃袋の許容量を超えた注文をしてしまうのが、
常である。
意中のメニューボタンを押すと、食券の紙切れと、十円玉が二つ、
無愛想に釣銭入れに落ちて来た。
「カラン、カラン」と、なんだか情けなくなる様な、乾いた金属音が響く。
それでも、こちとら、砂利銭を工面して買った食券だ。
ってんで、大威張りの態度で、カウンターのおばちゃんに、
その「スーパージャンボカレー」と、誠に浅はかな商品名が書いてある食券を差し出した。

明日へ続く